




写真は「記録」
「記録」は別の言い方をすれば「時を固定する」ということになる。
私たちは通常、そこに介入することはできない。
しかし私はあえて「固定された記録」である写真に現在から、
それ自体にアプローチしたいと考えた。
そこには命が「輪廻」するという仏教の思想や、地震や台風、戦争で
物質的な継続が困難な日本という場所で育ったことが
バックグラウンドにあるのかもしれない。
空気を食べ、空を泳ぎ、泡のように消えて行く存在である人間。
そんなに儚い人間の存在が私は好きだ。だからそこに手を伸ばす。
185×265㎜|48ページ|ハードカバー
アートディレクション 高見清史(view from above)